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オバ量産型

若い世代を見ても、図々しい女子はそんなにいるもんではないのに、
時間の経過と共に、等比数列の如く「オバサン」が量産されていくのはなぜか。

いや他人事ではない。
オバサンの年齢になりつつある身としても原因を突き詰めねばならない。
年齢や肌はどうあがいても限界があるが、心のオバサンにだけはならないために。

と思っていた矢先、
思いもよらぬ人から大きなヒントを得ることができた。
20歳そこそこ(推定)の隣人。彼女がその人ある。
エレベーターで時々ちらっと見かける程度だったので
最初は「今時な恰好をしている若い姉さん」くらいの印象しかなかった。

ところが彼女、
仲間を部屋に呼んで、夜中3時ころまで騒ぎ続ける。
また、朝6時台に激しいめざまし時計が10分以上鳴りっぱなし。
常に自分のバッグは持たせる。
枚挙に暇がないし、私が厭な奴になりそうなので
具体例はこの辺にして。

とにかく、このわがままを注意する人がいない。

さらに火に油。
違いの分からないネスカフェでない殿方がいて、
彼らは注意はおろか、彼女らが勘違いするほどにわがままを許しておきながら、
「若くないわがままオバハン」のそれは決して許さない。
それどころか、無視、もしくは寒気団並みの冷たさをもって接する。

当然、オバサンの年齢になった元わがまま姉さんは困惑する。
「今まで優しくしてくれてたのに、なんでよ?」
そもそも、女は年をとったという自覚などしたくはない生き物。
気づきたくないし、なかなか気づけない。
でも気づかないと、元わがまま姉さんの疑問は
そのまま永遠に解けることはない。

しかし、一旦わがままの通る暮らしに慣れてしまうと、
改善するのは至難の業だろう。
バブル崩壊後、生活レベルを下げるのが難しいのと同じように。
そうなると、もう加速度は増すばかり。
わがままは改善されず、ちやほや族の今と昔とのギャップに苦しんでしまう。
そこで「ええい!もういい!」と最後の線が切れたら、
恐いもんなし、真正オバサンのできあがりである。

その頃、違いの分からないネスカフェでない殿方は?
新たな「若いわがまま姉さん」のほうに行ったか、
もしくは違いが分かる男に華麗なる変身を遂げたか。
後者ならば願ってもない。

なぜなら、そんなオバサン量産型の諸悪の根源は
「姉さんのわがまま」と無意識に加齢から目をそらしていること、そして
それを増長、定着させる「違いの分からない男」の存在にあるようだから。

ああ、気をつけよう。
長い目で見ても、やっぱりわがままはいけない。





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