いじめ〜参〜 |
Kさんがいない時に、Mちゃんと少しずつ話し始めるようにはなったものの 体勢に影響を及ぼすほどではなかった。 あいかわらず、私がグループにいった途端に散られもしたし、 グループ以外の子にまで、あることないことよからぬ噂を吹聴されもしたし、 椅子に黄色いチョークで余すとこなく塗ったくられもした。 でも、あの時もう泣かんと決めたから、何をされても絶対に泣かなかった。 ここまでくればいい加減いじめにも慣れてしまった。 が、どうしてもいじめの意図が読めずにいた。 そんなある日。 分かった。 分かってしまった。いじめの本当の理由が。 朝、教科書を机の中に入れようとした時、メモが突っ込まれているのに気づいた。 取り出してみると、くしゃくしゃに丸められている。 開くと、汚い字でこう書きなぐってあった。 「Yをあきらめろ!」 ・・・・・・なんだ。そうか。そうだったんだ。 Kさんは私と同じYくんを好きになっちゃってたんだね。 だから私が邪魔になったんだ。 でもね。Yくんは私が好きな男の子でなく、 好きな「つもり」の男の子だったんだよ。 当時は当の私も「つもり」だったなんてことに気づく術もなかったんだけどね。 |